
前年度チャンピオンvs.下馬評NO.1、決勝にふさわしい対戦となった。4回戦からすべてストレート勝ちしてきた王輝有利かと思われたが、第1ゲームは平野が奪う。今大会、初めて王がゲームを失った瞬間だった。このまま押し切りたい平野だったが、第2ゲームはやや打ち急ぐ面もあり、王が取り返す。この後、取ったり取られたりの大熱戦で3-3のラスト勝負に。会場全体が見守るなか始まった、最終ゲームは王が6-1とリード。しかし、平野もミキハウスJSCの選手の応援をはじめ、会場全体の声援を受けて、5本連続ポイントで追いつく。一進一退の攻防が続き、平野の9-8となったところで促進ルール適用。王が取り返して9-9。平野の執念のボールを王が返せず10-9。そして迎えたラスト。王のカットがネットを越えずに平野がガッツポーズ。同時にあふれる涙を止めることはできなかった。
平野は3年連続5度目の優勝。今大会は石川とのペアでダブルスも制しており、初の2冠も達成した。また、今大会の優勝で、世界選手権横浜大会の代表権も獲得。観る者を魅了する平野の卓球。日本の夢を彼女に託そう。
●女子シングルス決勝
王(日立化成) 5、−8、6、−5、5、−7、9 平野(ミキハウス)


男子決勝はディフェンディングチャンピオンの水谷隼(明治大)が松平健太(青森山田高)を4-1で下し、見事に優勝。昭和63年度〜平成2年度の斎藤清以来の3連覇を達成した。
1ゲーム目から、前陣の松平vs.全中陣の水谷といった様相。前陣でプレーするほうが早い打球点で攻撃ができるため有利なのだが、水谷は打球点を自在に操り、松平のタイミングを狂わす。3ゲーム目こそ、バック対バックの展開で得点を重ねていったが、水谷の多彩な球質のフォアを崩すことができなかった。5ゲーム目、9-10から追いつき、マッチポイントを握られても代名詞ともいえるしゃがみ込みサービスから果敢に攻撃をしかけていって、何度もしのいでいたが15点で力尽きた。
ルール禁止後の用具変更で苦しんでいたと思われた水谷。しかし、終わってみれば以前と変わらぬ強さを見せつけた。全日本3年連続2冠を達成した今、狙うは世界タイトルしかない。
●男子シングルス決勝
水谷(明治大) 9、7、8、−8、15 松平健(青森山田高)
ようやく本来の平野を見ることが出来た気がする。準決勝まで勝ち上がってきた平野だが、昨年のような圧倒的な力の差を見せつけるような試合内容ではなかった。しかし、準決勝では全てにおいて森薗の上をいった。バックのピッチで勝負する森薗に対して平野は回転量で勝負。分が悪いと見た森薗がフォアvs.フォアに持ち込んでも勝てない。完璧な内容で決勝へと進む平野。3連覇への挑戦、ラストラウンドが始まる。
その平野の前に立ちはだかるのは王輝。ベスト8の壁を突破した好調・福原をもってしても1ゲームすら奪うことができなかった。全く表情を変えずに様々な変化カットを繰り出す王。果たしてこの選手に勝てる選手が日本にいるのだろうか。初出場初優勝の可能性大だ。
●女子シングルス準決勝
平野(ミキハウス) 4、4、5、4 森薗(青森山田高)
王(日立化成) 6、8、9、9 福原(ANA)
新旧ジュニア王者対決となった水谷vs.上田は、先輩の水谷が勝利。ナックルドライブ、カーブドライブなど多彩な球種を誇る水谷に対して、上田は素直すぎたか。点数以上の実力差を感じた。
もうひとりの決勝進出者は松平健太。第2ゲーム以降、緩急をつけはじめてロビングを多用するようになった吉田に苦戦するが、最終ゲームで3-5でタイムアウトを取ってから息を吹き返した。
この結果、決勝は水谷vs.松平健になった。水谷の3連覇か、松平健の初優勝か。
●男子シングルス準決勝
水谷(明治大) 11,6,8,12 上田(青森山田高)
松平健(青森山田高) 5,−9,−9,6,−4,10,10 吉田(グランプリ大阪)
10時開始の女子シングルス準々決勝、最初に勝ち名乗りを挙げたのは福原愛だった。石川佳純との天才少女対決に注目が集まり、多くの報道陣が集まったこの一戦。毎年進化している石川に十分なチャンスがあると思われたが、福原の完勝。中国合宿の成果か、打球点が早くなり、フォアもよりスムーズに振れてきた。福原は初のベスト4。準決勝では王(日立化成)と戦う。
女王・平野は4-2で河村を退けた。2ゲームを先取しながら、2ゲームを返され、第6ゲームも序盤はリードしていながら、先にゲームポイントを奪われる苦しい展開。気合い全開で戦う河村を何とかかわして、準決勝進出だ。準決勝では高校生ながらベスト4進出を決めた森園を迎撃する。
●女子シングルス準々決勝
平野(ミキハウス) 5,9,−9,−3,6,12 河村(日立化成)
森園(青森山田高)6,10,−2,7,7 渡辺(ミキハウス)
福原(ANA) 9,9,7,9 石川(ミキハウスJSC)
王(日立化成) 4,7,6,5 金沢(日本生命)